| 吉原 公一郎

「きょうの集会、500人位ですか」
「300人ですよ」
冤罪浦和電車区事件の控訴審勝利と懲戒解雇処分撤回を訴える秋田県集会の帰り道での会話である。
会場は開会前からすでに満杯だった。熱気のせいかも知れないが、500人位は参加しているという感じだった。梁次君の話では、公判の日に傍聴券獲得に参加する人数を当初400人ほどを想定していたという。だが実際には、60回に及ぶ公判に毎回1500人を超える人たちが行列をつくった。それはなにを意味していたのか。この事件は7人の被告に対する弾圧というより、JRの労働者に向けられた攻撃と受けとめていたせいではなかったのか。しかも「支援する会」に名を連らねているのが、私も含めて末期高齢者(?)が多いのは、戦前につながる弾圧事件であるという認識の結果ではなかったのか。秋田県集会の成功も同じ系譜で考えるべきなのだろう。
私が話したのはつぎのようなことだった。
風説に惑わされずに自分の目線で見たとき謀略の正体はあきらかになる。
第一に、7人はなぜ、これまでの常識では考えられない344日という長期間にわたって拘留されたのか。被告らに対する事件についての取調べのほとんどが革マルについての講議だったという。しかも、彼らは7人が革マルだとは信じていない。拘留期間がながくなれば、“革マルだった”という迎合的な自白も期待できると考えていたはずである。
その謎を解く鍵は「内部から変えられないから国家が介入して」組織を破壊するといった公安二課の警官が取り調べ中にいった言葉である。公安二課・検察の意図は第一段階で挫折し、松崎明さんを立件できなかったことで崩れた。そして、第二段階の控訴審での「無罪判決」は、裁判所からもらうのではなく、まさにむしりとるものなのだ。
私についで梁次君の訴えが終ったとき、近くにいた参加者の「臨場感があるなあ」という囁きが聴えた。私の話がどうだったかは、私は知らない。私は梁次君にでも聞くよりない。
以 上 |